ハイエースってどんな車?長年愛され、選ばれる理由とは?
さて、まずはこれからハイエースを検討したい!と考える方のために、ハイエースとはどんな車なのかまとめてみました。
タイプ別・グレード別の特徴
ハイエースには、ハイエースバン、ハイエースワゴン、ハイエースコミューターの3タイプが用意されています。さらにその3タイプが、車体の幅、車体の長さ、車体の高さによってボディタイプが分かれています。
人を載せたいのか、荷物を載せたいのか、どのくらい載せたいのかをイメージした上で、ご自身の用途にあったものを選ぶことができるのは、ハイエースにおける大きな特徴であり、選ばれる理由と言えるでしょう。では、タイプ別、グレード別に特徴を以下にまとめます。
ハイエースバン(グレード、サイズ、価格)
定員が2〜9名までと幅広く、それに合わせて荷室のカスタマイズも自由自在。一番普及しているのがハイエースバンです。エントリーモデル(2WD・2000ガソリン・6A/T)の新車価格が約240万円、最大で約400万円までの価格で展開されています。この価格の差は、車体の大きさではなく、グレードの違いやガソリンタイプの違いによるものです。 グレードはベーシックな作りのDXと上級グレードのスーパーGLの2種類に分かれており、スーパーGLになると内装のつくりがラグジュアリーです。DXに比べてオプションが豊富で、オートエアコン、スマートキー、パワースライドドアなどのオプションをつけることもできます。
サイズは大きく4種類に分かれています。
①ロングバン・標準ボディ・標準ルーフ(全長4,695mm・全幅1,695mm・全高1,980)
②ロングバン・ワイドボディ・ミドルルーフ(全長4,695mm・全幅1,880mm・全高2,105mm)
③ロングバン・標準ボディ・ハイルーフ(全長4,695mm・全幅1,695mm・全高2,240 )
④スーパーロングバン・ワイドボディ・ハイルーフ(全長5,380mm・全幅1,880mm・全高2,285mm)④のスーパーロングバン・ワイドボディ・ハイルーフになると、ハイエースワゴンのグランドギャビンやハイエースコミューターと同じサイズ。ワゴンとコミューターが人を載せることを目的に作られる一方、ハイエースバンは荷物を載せることを目的としているので荷室が大きく取られています。
ハイエースワゴン

ハイエースワゴンはどのグレードも、10人乗りで人を載せることを目的に作られているタイプ。DX、スーパーGL、グランドキャビンの3グレードに分かれています。価格は約290万円〜400万円で展開されています。それぞれの特徴は以下です。
■DX
サイズは、ロング・ワイドボディ・ミドルルーフ(全長4840mm・全幅1880mm・全高2105mm)。人が移動しやすい配置で座席が設計されており、3列目と4列目は3シートずつ配列されています。価格は2WDで2,903,600円、4WDで3,214,600円となっています。
■スーパーGL
サイズは、DXと同じくロング・ワイドボディ・ミドルルーフ(全長4840mm・全幅1880mm・全高2105mm)。DXに比べ上級グレード。シートは2列目と3列目が3シートずつ、最後列の4列目は4シートで作られています。スライドドア前が広くスペースが取られています。価格は2WDが31,389,700円で、4WDは3,498,700円と、DXに比べて20万円ほど高くなります。
■グランドキャビン
サイズは、スーパーロング・ワイドボディ・ハイルーフ(全長5380mm・全幅1880mm・全高2285mm)で、幅はDXやスーパーGLと一緒ですが、幅と高さがワンサイズアップ。定員数10名の座席にプラスして荷室もついており、人も荷物もどちらも載せることができる欲張りサイズです。価格は2WDが3,729,100円、4WDが4,039,100円と、DXよりも約80万円、スーパーGLよりも約50万円価格が高くなります。
ハイエースコミューター
サイズは、スーパーロング・ワイドボディ・ハイルーフ(全長5380mm・全幅1880mm・全高2285mm)でグランドキャビンと同じ。ただし14人乗りのため普通免許では運転できず、中型免許が必要です(普通免許で運転できる最大定員は10名まで)。DXとスーパーGLのグレードに分かれています。
ライフスタイルに合わせてガソリン車とディーゼル車が選べる!

ハイエースワゴンはガソリン車のみ、ハイエースバンとハイエースコミューターはディーゼル車とガソリン車のエンジンタイプを用意しています。ガソリン車とディーゼル車の違いをまずは価格からみてみましょう。
DX(ロング・標準ボディ・標準ルーフ・3人乗り・4ドア)の場合
2800ディーゼル |
2000ガソリン |
||
2WD |
4WD |
2WD |
|
メーカー希望小売価格(税込) |
3,028,400円 |
3,330,700円 |
2,414,100円 |
ディーゼル車との価格差(税込) |
– |
– |
-614,300円 |
2WDのガソリン車と2WDのディーゼル車の価格差は約60万円。このようにどのタイプでも大体ガソリン車よりディーゼル車の方が60万円ほど高くなります。初期投資を抑えられるという観点ではガソリン車に軍配が上がりますね。
ただし、長く乗るにあたり燃料費の安いディーゼル車の方がコストパフォーマンスが良くなることもあります。現在2023年10月の時点でレギュラーガソリンが約183円/Lに対し、軽油が160円/L。1回の給油で50L給油したとすると、ガソリン車は9,150円に対しディーゼルは8,000円と1,000円以上も差が出ます。
そのほか、ガソリン車とディーゼル車それぞれの特徴を書かせていただきますと
ハイエース・ガソリン車の特徴
上記にも書いたように、ディーゼル車に比べて車体価格が安価で初期コストを抑えられるのが最大のメリット。静粛性に優れており、一般的な乗用車と同じくらいのエンジン音です。街乗りレベルであればメンテナンスも楽なのでガソリン車の方が向いているかもしれません。以前、リセール時の買取価格はディーゼルの方が高いと言われておりましたが、昨今その差はあまりないと言われています。
ハイエース・ディーゼル車の特徴
ガソリン車との大きな違いは、パワフルな加速性とエンジンの差からくる寿命の長さが挙げられるのではないでしょうか。重い荷物や大人数の人を載せながらの走り出し、坂道発進など、加速時に発揮するパワフルさはディーゼル車のメリット。また、ガソリン車に比べディーゼル車の方がエンジンにかかる圧力が大きいため、その分頑丈な作りをしており、寿命も長いと言われています。
海外でも大人気!長距離走った後でも高値買取が可能
車を購入したら、乗り換える時の買取価格も気になりますね。ハイエースは国内のみならず、海外でも人気の車種なので買取価格が下がりにくい車種の一つです。
ハイエースが海外で人気な理由
アフリカなどのエリアでは、タクシーやバスとして利用されたり、多く流通している分部品も揃っているのでメンテナンスもしやすいなど、多くのメリットからトヨタのハイエースが大人気です。日本で乗られていた車は走行距離も10万キロ程度で買い換えることが多い、大切に乗っている人も多いという理由から日本から輸出される中古車は特に人気と言えるでしょう。
一体いくらで売れる?走行距離別、グレード別の価格例
当社は主にアフリカ向けに中古車ハイエースを輸出しており、日本国内企業の中でも最大規模を誇ります。その実績からハイエースを一体いくらで買い取るのか、走行距離別、グレード別に目安をお伝えすると以下の通りです。
速攻高値鑑定王での買取相場 目安
走行距離 |
買取相場価格 |
0万km |
36万円 〜 343万円 |
5万km |
47万円 〜 261万円 |
10万km |
37万円 〜 255万円 |
15万km |
25万円 〜 195万円 |
速攻高値 鑑定王 買取相場ランキング グレード別
グレード |
買取価格 |
DX GL パッケージ |
26万円 〜 343万円 |
スーパーGL ダークプライム2 |
92万円 〜 336万円 |
スーパーGL ダークプライム |
60万円 〜 333万円 |
スーパーGL |
23万円 〜 313万円 |
DX |
23万円 〜 303万円 |
スーパーGL プライムセレクション |
52万円 〜 256万円 |
DX B パッケージ |
25万円 〜 128万円 |
CD |
70万円 〜 82万円 |
スーパーGL E |
42万円 〜 75万円 |
GL |
28万円 〜 69万円 |
今後、中古車ハイエースを買取に出したいと思った際にはぜひ当社にお問合せください!<Carused.jp>という海外向け中古車販売サイトを運営しており、特にハイエースを売るのが得意な中古車買取業者なので、高値買取が可能です。仕入れ〜販売〜輸送全て自社で賄っているため、途中マージンを取られることもなく販売が出来るため、高く買取をしても十分利益が出るようになっています。
ハイエースの燃費を徹底調査!
さて、本題に入らせていただきますが、気になるハイエースの燃費はどのくらいでしょうか?そもそも燃費は何で車体ごとに違うのか、燃費の基本からハイエースのタイプごとの詳細を以下に書きます。
そもそも燃費って何?何が燃費を左右する?
国を挙げて取り組んでいるカーボンニュートラル。各社とも省エネルギーを目指して燃費の良い車を開発し、普及を進めています。自動車メーカー各社ともカタログ上に1リットルあたりのガソリンで一体何キロ走行できるのかを「km/L」で表記していますので、必ずチェックしてみてください。実燃費はカタログに書いてあるWLCTモードの燃費よりも1〜2kmほど短い距離をイメージすると良いと言われています。
また、燃費の良し悪しを決めるのは、車体の重量、排気量、エンジン性能、タイヤの気圧低下、エンジンオイルの劣化といった車体に起因するものと、積載量過多、急発進・急停車、環境要因といった利用方法によるものがあります。燃費を向上させる方法は後述しますので、ぜひ最後までご覧ください!
燃費の良い自動車ランキング
以下の表は、国土交通省が発表している自動車の燃費ランキングに、車体重量と定員数を追記したものです。ハイエースを紹介する前に最新の燃費の良い車がどのくらいなのか参考にしてください。
燃費の良い自動車ランキングベスト10(令和4年末時点)【普通・小型自動車部門】
順位 |
車名 |
通称名 |
WLTCモード 燃費値 (km/L) |
車両重量 |
乗車定員 |
1 |
トヨタ |
ヤリス |
36.0 |
940~1,180kg |
5人 |
2 |
トヨタ |
アクア |
35.8 |
1,080~1,230kg |
5人 |
3 |
トヨタ |
プリウス |
32.1 |
1,350~1,480kg |
5人 |
4 |
トヨタ |
ヤリス クロス |
30.8 |
1,110~1,270kg |
5人 |
5 |
トヨタ |
カローラ |
30.2 |
1,230~1,430kg |
5人 |
〃 |
ホンダ |
フィット |
30.2 |
1,080~1,280kg |
5人 |
7 |
トヨタ |
カローラ スポ-ツ |
30.0 |
1,350~1,390kg |
5人 |
8 |
トヨタ |
カロ-ラ ツ-リング |
29.5 |
1,260~1,440kg |
5人 |
〃 |
ニッサン |
ノ-ト |
29.5 |
1,220~1,340kg |
5人 |
10 |
トヨタ |
シエンタ |
28.8 |
1,270~1,400kg |
5/6/7人 |
こうしてみると、もちろんエンジン性能も改良されていることもあると思いますが、どの車も軽量で定員数も5名程度なのでとてもコンパクトなサイズ感であることがわかります。ハイエースは重量は約2,700kg〜3,200kgくらいなので、トップ10に入る車よりもさらに重量は倍以上、ハイエースワゴンであれば10人乗りで定員数も倍。その分「燃費が悪い」という言い方をされることもあります。
ただし、例えばハイエースなら荷物をたくさん詰めて1往復で済んでも、同じ量の荷物をコンパクトカーなら2〜3往復必要かもしれません。それを考えると結局ハイエースの方が燃費良く運べるともいえるでしょう。
ハイエースの燃費をグレードごとにご紹介!
ここでは、カタログに掲載されている燃費(WLTCモード)を参考に、グレードごとに燃費性能についてご紹介します。ハイエースには、ガソリン車とディーゼル車、2WDと4WDでも燃費が変わってくるので、その点も考慮して比較しご紹介します。
ハイエースバンの燃費は?
DXとスーパーGLでのグレードごとの燃費はほぼ同じです。ディーゼルの燃費の良さが目につきますね。ハイエースバンは上記のサイズよりも大きいハイルーフ、ワイドボディ、スーパーロングといったボディタイプも用意されており、大きくなると燃費が落ちます。スーパーロング・ワイドボディ・ハイルーフのタイプだとガソリン車で8.8km/Lです。
ハイエースバン(ロング・標準ボディ・標準ルーフ) WTLCモード燃費
DX |
スーパーGL |
|||
ガソリン |
ディーゼル |
ガソリン |
ディーゼル |
|
2WD |
9.3km/L |
12.4km/L |
9.2km/L |
12.4km/L |
4WD |
– |
11.6km/L |
– |
11.6km/L |
ハイエースワゴンの燃費は?
ワゴンはディーゼル車はなく、すべてガソリン車です。グレードごとの燃費は変わらず、3WDか4WDかで燃費が変わります。ハイエースバンに比べ車体重量が重いことや、排気量の違いなどからワゴンの方が燃費は落ちているように見えます。
ハイエースワゴン燃費(ガソリン車のみ) WTLCモード
DX |
GL |
グランドキャビン |
|
2WD |
8.8km/L |
8.8km/L |
8.8km/L |
4WD |
8.1km/L |
8.1km/L |
8.1km/L |
ハイエースコミューターの燃費は?
ハイエースで一番乗車定員数が多い、定員14人のハイエースコミューター。ですが外装サイズは同じだからか、燃費はワゴンと同じです。
ハイエースコミューター燃費 WTLCモード
DX |
スーパーGL |
|||
ガソリン |
ディーゼル |
ガソリン |
ディーゼル |
|
2WD |
8.8km/L |
11.6km/L |
8.8km/L |
11.5km/L |
4WD |
8.1km/L |
– |
8.1km/L |
– |
ハイエースの燃費効率を向上させるには?方法、グッズをご紹介
少しでも燃費よく乗るにはどうしたら良いのか?自分で心がけられることやグッズを調べてみました!
ハイエースの燃費を向上させる方法
急ブレーキ、急発進、急加速をしない!
いきなりアクセルをグッと踏み込んだり、ブレーキを踏み込むと一気にエンジンの回転数が上がり、燃費が低下する原因になります。ゆったりと運転して、少しずつ加速し、ブレーキも手前から少しずつ踏み込み減速するようにしましょう。こうしたゆったりとした運転は法令遵守の観点からも大事ですが、燃費向上のためにもとても重要な心がけです。
タイヤの空気圧メンテナンス

タイヤの空気圧の低下や、エンジンオイルの交換忘れなども燃費効率低下の要因になります。タイヤの空気圧が低下することで、地面との接触面積が増えることで摩擦が起こり、その分燃費が低下します。
定期的なオイル交換で快適な走りを維持する
ガソリンスタンドでスタッフの方にお願いすれば対応してくれます。エンジンオイルは約5,000kmごと、または半年に1回くらいのペースを目安にすると良いでしょう。エンジンオイルはエンジンパーツの摩耗を防いだり、オーバーヒートを抑制の役割をしたりと、車が快適に作動する役目を果たしているので、丁寧なメンテナンスを心がけましょう。
余計な荷物を積んだままにしない
車体重量が大きいほど燃費が悪くなると既述しましたが、積んだ荷物も燃費に影響します。なので、極力使わない荷物は降ろし、重量を軽くすることで燃費を向上させることができます。
ハイエースの燃費を良くするアイテム3選
ハイエースに限らず、車の燃費向上アイテムはたくさんあります。初心者でも扱いやすいアイテムを3つ選んでご紹介します!
アルミテープチューンを貼る
トヨタ自動車が発表した「放電用アルミテープ」は、特許も取得しています。車は金属なので、走行中に空気抵抗を受ける中で、帯電が発生しています(静電気を溜め込んでしまっていると思ってください)。アルミテープを貼り付けることによって、その放電するというのがこのアイテムの仕組みです。放電することによって、空気の乱流が発生しにくくなり、ハンドリングもスムーズに。アルミテープをギザギザハサミでカットし、ペタペタ貼っていくだけなので、低コストで簡単に実践できると試す方が多い方法です。
タイヤ、ホイールを交換する
ホイールをアルミ製にして車体の重量を減らしたり、エコタイヤ(低燃費タイヤ)に変えて走行性能をアップさせることでも燃費を向上させることができます。ただし、アルミだから全て軽いわけでもなく、タイヤにも個性があるのでどんな環境で走るのかを検討した上で交換しましょう。
エンジンオイルを高性能なものに変える
あまり気にしていない人も多いですが、高性能なエンジンオイルはエンジン内部を洗浄する効果があったりとエンジンの調子を良くすることができます。また、粘度指数の低温の値を下げることで、エンジンが冷える冬場でも、パーツへの負荷を和らげることができるので、燃費向上が期待できます。
ハイエースよりも燃費の良いライバル車は?
日産 キャラバンNV350
同じ4ナンバーの車両で、一番のライバル車といえば、日産キャラバンNV350です。荷物も人も運べて内装のアレンジのバリエーションも豊富です。ハイエースとキャラバンそれぞれに魅力があるので、どちらを購入しようか悩まれる方も多いようです。燃費性能はというと、若干ハイエースの方が低燃費。ハイエースバン・DX・2WDの燃費が9.3km/Lに比べて、キャラバンは8.5km/Lとなっています。
キャラバン バン(ロング・標準ボディ・標準ルーフ) WTLCモード燃費
DX |
プレミアム GX |
|||
ガソリン |
ディーゼル |
ガソリン |
ディーゼル |
|
2WD |
8.5km/L |
11.3km/L |
8.5km/L |
11.3km/L |
4WD |
10.5km/L |
– |
10.5km/L |
マツダ ボンゴブローニイバン
こちらもハイエースとサイズはほぼ同じ。燃費もハイエースとほぼ変わらない低燃費を実現しています。
マツダ ボンゴブローニイバン(ロング・標準ボディ・標準ルーフ) WTLCモード燃費
DX |
||
ガソリン |
ディーゼル |
|
2WD |
9.3km/L |
12.4km/L |
4WD |
– |
11.6km/L |
以上、ハイエースの燃費について解説しました!どのように車を使いたいのかをイメージして選びましょう!また、購入したあとのメンテナンスや車に優しい運転を心がけることも大事ですので、車のスペックだけではなく、日々心がけて運転しましょう!