ハイエースの特徴とは?

ハイエースは商用車に求められる「耐久性」「積載量」「パワー」の3つを兼ね備えています。車種自体の歴史も古いため、日本を代表する商用車として海外でも人気の車種です。
特に特徴的なのがその積載量で、通常の乗用車ならエンジン収納に使われるボンネット部分がほとんど無いため、幅広い用途に使えるスペースの広さを確保しています。それぞれの特徴についてみていきましょう。
投稿日:2022.03.01
ハイエースは1967年にトヨタから発売されて以来、国内外で多くのユーザーを得ています。もしこれからハイエースの購入や売却を考えている方は、ハイエースの概要を知っておくとより納得のいく取引がしやすくなるでしょう。
この記事では、ハイエースの特徴や燃費、バリエーション、価格といった概要を紹介します。気になる方はぜひ確認してみてください。
ハイエースは商用車に求められる「耐久性」「積載量」「パワー」の3つを兼ね備えています。車種自体の歴史も古いため、日本を代表する商用車として海外でも人気の車種です。
特に特徴的なのがその積載量で、通常の乗用車ならエンジン収納に使われるボンネット部分がほとんど無いため、幅広い用途に使えるスペースの広さを確保しています。それぞれの特徴についてみていきましょう。
ハイエースの主な特徴として「荷室の広さ」と「耐久性」の2つが挙げられますます。 荷室の広さについては、エンジンを収めるボンネットがない「オーバーキャブ型式」の採用によって、多目的に使用できる幅広い車内空間を確保しています。
耐久性については、フロント側にトーションバースプリングを、そしてリア側にはリーフスプリングを搭載しており、荷物を多く積んでいても安定した走行ができます。また最大積載量は1,000㎏と、小型トラック程度の積載が可能です。
このような長所を持つハイエースは、特に商用車だけでなく個人ユーザーからも人気のある車種です。また用途の幅も広いため、国内外問わず中古車市場において高値で取引されます。
リセールバリューが高いことから、過走行車や他生の傷があっても十分に値が付くこともハイエースの魅力です。
ハイエースの問題点としては「車格サイズ」と「盗難」があげられます。ハイエースは、その大きさから運転初心者に苦手意識を持たれることがあります。
また、ハイエース自体が人気のある車種なので、盗難率もほかの車と比べて高めです。 しかし現行モデルには運転サポートシステムや、盗難防止のアラーム機能も搭載されており、こうした問題点もほぼカバーされています。
ハイエースの種類は大きく分けて「バン」「ワゴン」「コミューター」の3つがあります。「バン」には3~9人乗りのタイプがあり、さらに「中型貨物」に該当する1ナンバーと「小型貨物」の4ナンバーに分けることができます。
その中でも維持費が安く比較的乗りやすい4ナンバーのハイエースが人気です。また「ワゴン」タイプは3ナンバーで乗車定員数は10名となります。一方「コミューター」は14名乗りの2ナンバーで、運転には大型免許が必要になるため注意しましょう。
また、ハイエースの中には、福祉車両として使われている「ウェルキャブ」タイプのものがあります。このうち、電動リフトによる車いすの乗り降りが可能な「車いす仕様車」は、特種用途自動車として8ナンバーに分類されます。
ハイエースには、低燃費を実現させるために「6速オートマチック」が搭載されています。 「バン」モデルの200系を含めて、全てのグレードにガソリン車(2.0L/2.7L)とディーゼル車(2.8 L)が用意されています。
力強い走りを優先するならディーゼル、燃費と低価格を求めるならガソリン車と、ユーザーの希望に合わせて選択が可能です。 どちらを選んでも、基本的な安定性や実用性自体に大きな違いはありません。
ハイエースを購入する場合は、「NOxPM法(ディーゼル規制)」という法律に注意する必要があります。この法律にもとづき、ハイエースのディーゼル車は指定された地域でしか登録することができません。
もともと、このNOxPM法は1993(平成5)年12月に発効された「NOx法」が起源で、これはディーゼル車から排出される粒子状物質(PM)が発ガン性のおそれを含むことから、健康への悪影響を防ぐために成立した法律でした。
このNOx法でも、特定の地域での車種登録が規制されていました。しかし、それでも浮遊粒子状物質による大気汚染に歯止めをかけることができなかったため「NOxPM法」が制定されました。
これにより、2004(平成16)年以前に発売されたハイエース100系までのディーゼルモデルは、指定された地域でしか登録できません。それ以降に発売されたものは、全て法律に適合しているためどこでも登録可能です。
ハイエースの新車価格は以下の通りです(2022年3月現在)。
※価格は全て税込です。
※北海道地区を除くメーカー希望小売価格です。
■スーパーGL“DARK PRIME Ⅱ”
スーパーGL“DARK PRIME Ⅱ”:2WD 2800ディーゼル
……3,819,000円~3,963,000円
スーパーGL“DARK PRIME Ⅱ”:2WD 2700ガソリン……3,486,000円
スーパーGL“DARK PRIME Ⅱ”:2WD 2000ガソリン……3,241,000円
スーパーGL“DARK PRIME Ⅱ”:4WD 2800ディーゼル
……4,129,000円
スーパーGL“DARK PRIME Ⅱ”:4WD 2700ガソリン……3,785,000円
■スーパーGL
スーパーGL:2WD 2800ディーゼル……3,685,100円~3,829,100円
スーパーGL:2WD 2700ガソリン……3,351,100円
スーパーGL:2WD 2000ガソリン……3,106,100円
スーパーGL:4WD 2800ディーゼル……3,995,100円
スーパーGL:4WD 2700ガソリン……3,651,100円
■DX GLパッケージ
DX GLパッケージ:2WD 2800ディーゼル
……3,121,000円~3,299,000円
DX GLパッケージ:2WD 2700ガソリン……2,820,000円
DX GLパッケージ:2WD 2000ガソリン
……2,527,000円~2,715,000円
DX GLパッケージ:4WD 2800ディーゼル
……3,432,000円~3,597,000円
DX GLパッケージ:4WD 2700ガソリン……3,131,000円
■DX
DX:2WD 2800ディーゼル……2,974,500円~3,194,000円
DX:2WD 2700ガソリン……2,714,000円
DX:2WD 2000ガソリン……2,363,500円~2,608,000円
DX:4WD 2800ディーゼル……3,262,500円~3,493,000円
DX:4WD 2700ガソリン……3,025,000円
ハイエース200系のバンモデルには、2種類のガソリンエンジン(2.0Lと2.7L)とディーゼルエンジン(2.8L)が搭載されています。 このうち、2.0Lガソリンと2.8Lディーゼルエンジンは、ほぼ全てのモデルに用意されています。
中でも上級モデルである「スーパーGL」の2.7Lガソリンエンジン車は、ディーゼル車と同等以上の軽快さとパワーが特徴です。
ハイエースの現行モデルのグレードは以下の通りです。
■ハイエース バン……スーパーGL、DX/DX-GL-pの2種類
■ハイエースワゴン……GL、DX、グランド、キャビンの4種類
■ハイエースコミューター……GL、DXの2種類
いずれのグレードも、多くの荷物を載せることができ、広い大空間を持つという特徴は共通しています。もちろん品質、耐久性、信頼性とも世界トップレベルですので、国内外を問わず高い人気があります。
もともと幅広い用途で使われているハイエースですが、その車内空間の広さから、福祉車両として活用されている「ウェルキャブ」というタイプも存在しています。
ウェルキャブ(Welcab)とは「Welfare(福祉)・Well(健康)・Welcome(温かく迎える)」と「Cabin(客室)」の言葉を合成した造語で、このタイプのハイエースには、車いすの台数や乗車人数などに合わせて造られた「ウェルジョイン」という仕様があります。
ウェルジョインには、2人掛け専用のセカンドシートや手すり、電動格納式大型ステップが標準装備されており、大人数の送迎が可能となっています。
また、街中での取り回しがしやすいロング・標準ボディと、室内スペースが特に広いスーパーロング・ワイドボディの2タイプから選ぶことができます。
さらにGLグレードのみに備わっている装備として、最後列4席シートが片側ずつはね上げられるスペースアップシートもあります。
ハイエースには積み荷の種類や用途に応じた温度域を選べる「冷凍バン」や「保冷バン」、「リフト付きバン」などのバリエーションがあります。
「冷凍バン」は、低温冷凍バンなら-20℃まで、中温冷凍バンなら-5℃まで、クーリングバンなら+ 5℃まで、それぞれ温度設定が可能です。
また「保冷バン」は、高密度の注入発泡硬質ウレタンが使われており、断熱性に非常に優れている点が特徴です。ドライアイスなどで室内を冷やすことができ、冷凍バンと並んで、常温で保存できないものの保管や運搬に適しています。
そして「リフト付きバン」は、電動モーターと油圧歯車ポンプによってリフトを昇降させることができ、重量物の積み下ろしに最適です。 先述した、福祉車両として使われている「ウェルキャブ」タイプの中には、このリフト機能を活かした車いす仕様車があります。
福祉車両のうち、「車椅子移動車」の構造を持つ特種用途自動車には8ナンバーが付けられますが、ウェルキャブタイプの車いす仕様車もこの8ナンバーに該当します。
電動リフトによって、足が不自由な方も車いすごとスムーズに乗り降りすることができ、しかもリモコンで操作できるので、付き添いの方の負担もありません。
また、同じく福祉車両である「ウェルジョイン」には、介護施設などへの送迎目的で使われているものもあります。これは普通乗用車や小型乗合自動車などに付与される3ナンバーと5ナンバーに分類されますが、大人数の送迎が可能な構造となっています。
電動格納式大型ステップや手すりも完備されており、身体の不自由な方や介助者も安心して利用できるでしょう。
①ハイエースは1967(昭和42)年に商用車として発売された
②ハイエースの良さは「耐久性」「積載量」「パワー」「使い勝手の良さ」
③ボディの大きさから初心者に敬遠さやすく、盗難率が高いなどの問題点がある
④ハイエースはバン、ワゴン、コミューターの3種類に分けられる
⑤古いハイエースを購入する際は「ディーゼル規制」に注意
⑥ハイエースには福祉車両の「ウェルキャブ」もある
⑦冷凍バンや保冷バン、リフト付きバンなどのバリエーションもある
⑧幅広いジャンルで活躍しているハイエースの査定を考えているなら、ハイエース専門店がおすすめ
入力はカンタン30秒